ひびき弓道場の安全対策、再開時期、今後について

2022.1.13


 矢止めネットの計画内容や工事期間及び弓道場再開時期の見通し、そして豊中市弓道協会の今後の活動方針についてご説明します。



1)矢の飛び出し事故と安全対策の検討推移


 武道館ひびき弓道場は、現在、矢道右側白塀外に防矢ネットを延長する工事を施工中です。この工事は、過去数年間に生じた矢の飛び出し事故の教訓から、右側への飛び出しを防ぐべく、右看的小屋付近にある既存の防矢ネットを射場に近いところまで延長する工事です。この防矢ネットは右横への飛び出し防止に今後も役立つと思われます。

 しかしながら、昨年10月に生じた矢の飛び出し事故(2件)では、2本とも射場前に張った防矢ネットの下端に矢の後ろ部分が触れて方向が変わり、射場外に飛び出しました。1本は右横方向に飛び、白塀を越えて隣の駐輪場付近に落ちました。もう1本は右看的小屋の防矢ネットの奥方向に飛び、隣との境界に近い草むらに落ちました。どちらの矢も夜間で無人の場所に落ちたので、人的にも物的にも被害がなかったのは不幸中の幸いでした。

 この事例から分かったことは、右白塀側の防矢ネット延長だけでは矢の飛び出しは防止できないということです。過去には、安土小屋上の矢止め板を超えて後ろの公園に飛び出した事例もありました。

 このような度重なる矢の飛び出し事故を受けて、豊中市では矢の飛び出しが絶対に生じないような安全対策が必要であると判断し、対策が完了するまでは弓道場の利用を中止すると決定しました。

 どのような安全対策がよいかについて弓道協会にも相談があり、協議の結果、これまでの「射場前に垂らした3段の防矢ネット」+「右白塀側の防矢ネット」では不完全であるとの認識から、矢道中央上部に左右に横断する「矢止め板」(後に「矢止めネット」に変更)を新たに設置するとの結論に至りました。矢が触れて飛び方向が変わってしまうこともあると分かった射場前の防矢ネットは全て撤去します。矢道中央上部の矢止めネットの工事完成まで、弓道場は利用中止が続きます。


2)矢道中央上部の矢止めネットの計画内容


 豊中市は、「矢止め板」設置について市上層部の許可を取り、昨11月から施設部門で基本設計にとりかかりました。矢止め板は、吹田市武道館弓道場や大阪城弓道場にも設置されています。両弓道場の図面も取り寄せて検討を進めました。

 しかし、「矢止め板」には大きな問題があることが判明しました。それは、木製の板にすると、それを支える構造材(鉄骨)をしっかりしたものにする必要があり、全体重量が重くなる。そのため、左右の支柱の基礎が大がかりとなる。その支柱基礎工事に重機が必要だが、右側は隣地を利用させてもらって重機を入れることが可能としても、左側にはそのスペースがない。重機を入れるスペースを作るには、矢取り道の白塀を壊す必要があると分かったのです。

 しかし、豊中市としても、今の美しい白塀を壊すのはしのびなく、できるだけ避けたいとして、他の方策を検討しました。

 代わって浮上したのが、「矢止めネット」です。木の板の代わりに幅のあるネットを矢道中央上部に左右に張れば、同様に矢止めの効果が期待できます。全国的にも「矢止めネット」を設置している弓道場がいくつもあるとの調査結果も出ました。このような経緯から、「矢止めネット」に決定したものです。

 「矢止めネット」の設置方法は、右側は白塀内側に支柱を立て、左側は武道館本館の壁の鉄梁を利用し、左白塀の上を通って左右にワイヤーを張り、ネットを支えます。

 矢止めネットは、20~30cmほどの間隔で平行に張った二重ネット構造とします。吹田や大阪城の矢止め板を観察すると分かりますが、幅30cmほどの空間をはさんだ二重構造になっています。これは、一重構造の一枚板では強度上問題があることと、二重構造にすることでより高い矢止め効果が期待できるからと考えられます。ひびき弓道場の「矢止めネット」も、これに倣って二重構造に決定しました。また、ネットは強風に弱いので、強風時の安全対策も検討するとのことです。



3)矢止めネット工事計画について


豊中市による矢止めネット工事のおよそのスケジュールを示します。

R3/12月末

R4/1~3月

4~6月

7~11月?

基本設計完了

設計会社の選定

設計会社による

詳細設計作業

新年度予算確保

工事会社を入札で決定

資材等の準備

工事着工

完成は11月頃?

(未確定)

 豊中市では、令和3年度予算の中から設計会社に発注する詳細設計費用をなんとか工面しました。正月明けの連絡では、設計会社との契約は無事終わり、現在詳細設計に入っているとのことです。

 次は、令和4年度の予算で工事予算を確保し、工事会社の入札決定を行います。予算を議会で承認してもらう日程や、工事会社の入札・準備などを経て、着工は令和4年7月以降になるとのことです。そのため、工事完了・弓道場の再開時期は、秋頃(時期未定、11月頃?)となる見込みです。なお、現在のコロナ禍の社会情勢から、入札不成立ということもあり得るので、その場合は再入札となり、完成予定がさらに遅れる可能性もなきにしもあらずと聞いています。

 弓道協会としては、できるだけ早く弓道場が再開できるよう、全体スケジュールの短縮を繰り返し要請していますが、現時点では完成時期は確定していません。


 弓道場が長期休館となるのは大変残念で、皆様には大変ご不便をおかけします。しかし、安全は全てに優先します。ご理解の上、ご協力いただきますようお願いいたします。


4)豊中市弓道協会の今後の活動について


① このような状況なので、とりあえず、令和3年度の残りの行事については、次の通りとします。

・2月予定の安土整備は延期→新日程は工事日程を確認後に検討

・3月予定の四段以下講習会(月例会)は中止


② 月例会について

 ひびき弓道場が長期休館する間、弓道協会の活動をどうするか、昨年末に役員会を開催し意見交換を行いましたが、結論を得るまでには至っていません。

 月例会を開くにはどこか他の弓道場を借り切る必要があり、それなりに先方のご理解とご協力を頂かなくてはなりません。また、新型コロナオミクロン株の状況も気になるところです。

 しかしながら、一般会員から、なんとか豊中会員が顔を合わせる機会を作って欲しいという切実な声があることも承知しています。

 改めて、豊中月例会や総会の開催を検討中です。検討すべき課題は多いですが、可能な限り早期に具体化していく方針です。

 皆さんの声もできるだけ多くお聞きしたいと思っています。希望やご意見あれば、近くの役員や指導者、事務局にお伝えください。ホームページのお問い合わせに記入頂いても結構です。


③ 個人練習について

 ひびき弓道場休館中の個人練習は、他の弓道場を利用するしかありません。

 各自それぞれに工夫し、稽古を重ねるよう願っています。

 豊中の人が比較的利用しやすいのは、万博弓道場、吹田市武道館弓道場、大阪城弓道場かと思います。この中で、万博が(火)(木)(土)の夜間に利用できるようになったことを知らない人も多いようです。そこで、これら弓道場の利用方法を簡単にまとめて、別途ホームページにお知らせする予定です。

 他の弓道場を利用する際は、それぞれの弓道場の利用規定やマナーをしっかり守って頂きますようお願いします。それは、他クラブ員との貴重な交流の場でもあります。感謝とともに快く受け入れてもらえるよう心がけて下さい。

 初心者は、できるだけ指導の先生がいる時間帯に行くよう心がけてください。

 一方、あまりに多数が同時に行くのも先方の迷惑となったり、人数制限にかかることもあり得ます。ほどよい利用を心がけてください。



 今年は豊中市弓道協会にとって我慢の一年となります。みなさんとご一緒に乗り切っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


会長 山中敬雄

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