top of page

矢止めネットの設計案

2022.3.19

会長 山中敬雄


 2月24日に、矢止めネットの変更について報告しましたが、その後、豊中市からネットの設計案の説明を受けましたので、ご報告します。


 前回この欄で、矢の飛び出し防止の安全対策として、「矢道中程の矢止めネット」は種々の理由により施工不能と判断されたため、豊中市では、ひさし先端部に「隙間のない矢止めネット」を設置する方向で設計をやり直すことになったと報告しました。


 その後、豊中市から矢止めネットの位置や枚数などの説明があり、細部確認のため現地でも数回打合せを行い、最終的に次の設計案を確認しました。

 内容は、射場前の2枚のネットは撤去せずに残置し、さらに2枚の矢止めネットを照明器の前後に追加設置するというものです。


豊中市の最終設計案は次の通りです。(概念図参照)


1)現在射場前にある2枚のネットは残置する。

 残置する理由は、この2枚のネットは、それなりに場外飛び出しを防止する効果があるからである。ネットには矢が当たった痕跡が多数あり、上方への矢の飛び出しを防止した効果が認められる。よって、撤去せずこのまま使用する。ただし、2枚のうち先に設置した方は劣化が認められるので更新する。


2)一方、このネットの下端に矢が触れて、上向きに方向が変わり場外飛び出しとなった事例に鑑み、このような異常な上方飛び出しを防止するため、照明器の前後にさらに2枚の矢止めネットを追加する。

 2枚追加する理由は、万一(確率は低いかも知れないが)、新設の3枚目(照明の後ろ側に予定)のネットの下端に矢が触れて方向が変わったとき、それを4枚目(照明の前側)のネットで防ぐためである。安全には万全を期したい。


3)新設ネットの位置は、ひさし先端部ではなく照明器付近とする。その理由は、ひさし先端部は強度的にネットの重さに耐えられず、構造上補強もできないことが分かった。照明器付近であれば中に鉄骨が入っているので、ネットをつり下げるための架台を取り付けることができる。4枚目(照明の前側)は、光が通るよう照明光の部分をカットする。


4)現在、ひさし先端部に設置している3枚目のタテ幅の狭いネットは、本来なら、異常に上向きに飛んだ矢を防ぐ狙いだったが、上部に大きな空隙があるため、目的を達成できないことが判明した。よって、この幅狭ネットは撤去する。


以上が最終案の内容です。


 当方からは、今の射場前の2枚のネットは、射手にとって圧迫感があり好ましくない上に、下端に矢が触れて異常飛び出しの原因となったのだから、撤去してもらいたいと要望しましたが、上記したように、今の2枚のネットには矢の飛び出しを防止する効果があるとして、撤去は認められませんでした。


 豊中市では、この設計案であれば、矢止めネットの枚数も従来の3枚から4枚に増強となるので、市民に対しても安全対策を強化したと説明できる。この案は、上層部を入れて豊中市で何度も議論を重ねた最終結論であるとのことでした。


 射場前の2枚のネットは残りますが、射手が射位に立って見えるのはこのネットだけなので、使い勝手はこれまでと特に変わりないと思います。矢止めネットが4枚に増えることで安全性が高まるのであれば、最終的に豊中市の方針を受け入れるしかないと判断しました。会員の皆さまにも、ご理解いただきますようお願いします。


 一方、弓道場再開の時期は少し早くなることが期待できます。

 当初計画の矢道中程の矢止めネットの場合は、再開時期は秋頃(11月頃?)と聞いていました。これが射場前ネットに変わったことでどうなるか?豊中市に何度も問い合わせていますが、市からは、入札が4月なので工事会社もまだ決まっていないとして、再開時期についての確たる回答は得られませんでした。

 以下は私見ですが、入札期間や資材発注・加工・納品などの準備に要する期間は余り変わらないとしても、工事そのものは短かくて済むと思われるので、再開時期は当初予定よりも月単位で早くなるのではないかと期待しています。

 今後も、工事計画について進展があり次第、この欄でお知らせします。


以上




Kommentare


特集記事
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page