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矢止めネットの変更について

2022.2.24


会長 山中敬雄


 ひびき弓道場に計画中の矢止めネットの内容が変更されることになったので、取り急ぎ報告します。


 2/18(金)にひびき弓道場で豊中市から矢止めネットの変更について説明を受けました。

 当初案の「武道館本館の壁の梁を利用してワイヤーを張る方法」は、強度の問題で施工困難と判明したので、代わりに、矢止めネットを矢道内に収まるヨコ幅の狭いものに変更して、矢道内に矢止めネットを張る方式に変更したいという説明でした。

 しかしながら、現地で確認したところ、この案では、特に左側支柱の位置が6番射位と的を結ぶ線に近く、かえって弓射の安全性に問題を生じると判断されたので、本案には同意できない旨返答し再考を促しました。

 協議は難航しましたが、最終的には矢止めネットの内容を大幅に見直して、ひさし先端部に隙間のない矢止めネットを設置する方向で設計をやり直すことになりました。


 以下、話し合いの内容です。


1)「武道館本館の梁を利用してワイヤーを張る」方法について(豊中市)

 当初案は、左側は武道館本館の梁に穴を開けてワイヤーを固定し、右支柱を白壁の内側に立て、その間にワイヤーを張ってネットを支える方式でした。しかし、設計会社で検討したところ、本館壁の梁を利用する方法は強度面に問題があり、構造設計のやり直しが必要となり、予算や工期を考慮すると施工困難と判断した、とのことです。


2)新しい矢止めネットの提案(豊中市)

 代替案として、矢止めネットをヨコ幅約12mの狭いものに変更し、左右の支柱を、矢道中程の芝生の境目付近に立てる方式の提案がありました。

 支柱を芝生の左右の境目付近に立てる理由は、右側は既存の白壁の基礎を避ける位置、左側は白壁の屋根を避ける位置を選ぶと支柱幅は約12mとなる。メーカーに検討してもらったところ、幅12mの矢止めネットは実績があり、支柱の強度面でも問題がないことが確認できた、との理由でした。


3)新しい矢止めネットについて、現地確認と討議

 現地で実際に支柱の位置にポールを立ててもらい、それを射場からどう見えるかを確認しました。その結果、6番の立ち位置から見ると左側支柱は的の線に近く、射手から見て邪魔というか危険すら感じると分かりました。もし万一支柱に矢が触れたら、どんな方向に曲がって飛ぶか分かりません。これでは、かえって安全面に問題を生じかねないので、本案には同意できないと回答しました。

 豊中市からは、的数を6的から5的に減らして、落ちの射位を支柱から遠ざけたらどうかという提案がありました。しかし、豊中月例会だけでなく、市民大会や大阪総体、北摂射会など、どれも運営には6的が必要です。5的に減らすことは採用できないと回答しました。


4)安土建物上の矢止め板のさらに上方に矢止めネットを張る案

 矢道中央の矢止めネットが当初案も新案も無理と判明したので、当方から、安土建物の後ろに支柱を立て、安土建物上の矢止め板のさらに上方にネットを張ったらどうかと提案しました。

 この方法は、実は豊中市では検討ずみで、施工困難との回答でした。

 その理由は、安土建物後ろに支柱を立てるには、後ろの公園のフェンスやその他の公園施設を一旦撤去して重機を入れる必要がある上に、地盤が軟弱なこともあって工事が大がかりとなり、費用が相当かさみ工期も長くなるので、実現困難である、とのことでした。


5)対策協議

 上記のいずれの方法も困難なら、ではどうすべきか協議しました。

 今回の休館中に、矢道右側は防矢ネットが全面に張られたので、今後右側への飛び出しは防げるはずです。

 しかし、ホームページQ&Aに記載したように、最初に射場前ネットが設置された理由は、後ろの公園へ矢の飛び出しがあったからです。やはり、公園へ飛び出すような上方への矢を防ぐ対策は必要です。そのためのベストの施策は、矢道中程の矢止めネットですが、それが施工困難と判明した今、次善の策を考えなければなりません。

 そこで注目したのが、ひさし先端に設置している3段目の防矢ネットです。この3段目は、射場前の2段のネットをすり抜けて異常に上に飛ぶ矢を防ぐための補助的な役割でした。ただ、今のものはタテ幅40cm程度と狭く、ひさしとの間には大きな空隙があります。

 この3段目のネットを、ひさしとの間の空隙をなくして矢止めネットとする案が浮上しました。射場前の2段ネットは撤去します。

 この案は、当初案の矢道中程の矢止めネットに比べると射場に近い位置となりますが、今の射場前ネットよりは射位から離れているので、矢の勢いは減速しており、矢止めの効果が期待できます。

 この案の弱点は、今の射場前ネットで生じた飛び出しと同様に、ネットの下端に矢が触れて異常に上方に曲がって飛び出しはしないか、ということです。豊中市では設計会社に指示して、上方への曲がりを防ぐ2重構造を検討するとのことです。


6)結論

 以上のような協議を経て、結論として、豊中市ではひさし先端部に隙間のない矢止めネットを設置する案で設計し直すことになり、当方も同意しました。

 この案は、決してベストではありませんが、今よりは安全性の高い実現可能な方策と考えます。当初案よりは工期が短くなり、弓道場の再開が早くなることも期待できます。


 会員の皆さまには、以上の経緯を理解していだたきますようお願いします。設計がある程度進み、具体策や工期の見通しがつけば、再度説明を受けることになっていますので、今後も進展があり次第ホームページでお知らせする予定です。


以上

 
 
 

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